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マッチングアプリ, ヴィジョン, 24歳, 多動, 戦略, ミクロとマクロ

※ ここから先の話は全てフィクションです.

マッチングアプリ,私は.

見てくださってありがとうございます!いい人に出会えるといいなと思って始めました.

振ってから蓋を開けるタイプの飲み物だと、開けてから気づくタイプです.東海道線に乗る時はデフォルトで逆方向に乗り間違えます.家の玄関を閉めてから,今日は何を持って行き忘れているのかを考えます.大体2つぐらい忘れているものがあり,気づいて部屋に取りに戻ると,なにを取りに戻ったのか忘れてしまって,ついでに1つ追加で物を落として外に出ます.

映画が好きです,たった1行半のセリフが、私の肌をつきぬけ,自分をこのくだらない世界から解き放ってくれるようで.5秒の沈黙が,私の体を地面にはりつけ,この素晴らしい世界の生き方を教えてくれるようで.

人が好きです,許されるのなら,あなたと2人で精神と時の部屋に入って1日中語り合いたい,あなたは何をして生きてきたのか,何をして生きていくつもりなのか.そうして2人の間に決定的な違いを見つけ,もう交わることができないと気づく.それでも交わろうともがく. そういうものが,人を形作るのだと思います.

ヴィジョン,灯,防護壁.

エンジニアであれ研究者であれ,物を作るということを生業にする以上,誰しも人の作ったヴィジョンの肩の上に乗っている.ヴィジョンは人を導くものだ.ヴィジョンがあるから,その灯の周りにいる人は歩く方向を決めることが出来る.ヴィジョンは人を守るものだ,ヴィジョンがあるから,その防護壁の中にいるひとは無責任な人の意見に耳を傾けずに生きていける.

人を導くということは,人を守るということは,ヴィジョンを作るということだと思います.もしかしたら自分は間違っていて,それは根回しをすることなのかもしれませんね,でも,それだけではないと思います.

24歳.まだ旅の始まり.

2年前ぐらいまでは,自分のことをまだ大体20歳だから子供だしみたいなことを考えていた気がする.24歳は流石に子供とは言えないから,もう若いのに偉いねぇみたいなことは言われなくなった.代わりに,A君はxxもxxもやっていて優秀で皆もモデルにして下さい,とか,歯の浮くようなセリフで紹介されて,自分のキャリアを強く見せるのも仕事の内になったのかもなと口をつぐむ.

冷静に考えると,24だぞ.経済的自立もしていなくて,他人の庇護の上にのみ成り立った人生が肥大した自我と共に未だに修業の道の入り口に立っていて,スタートラインを踏み切ってさえいない. 体力がなくて,その上怠惰で,プライドだけ高くて,だから人より優れるのにこんなに多くの時間がかかったんだろう.ここからが本番だという言葉を何回か頭の中で反芻する.まだ旅の始まり.

多動,ワーキングメモリ,価値基準.

ふと大学入学時のことを思い出す.友達とアプリを作って起業したいと息巻いていたっけな.あの時はプログラミングも全く分からなくて,本だけ読んで人の上に立った気になって,そのくせ実行的なことは何もやらなかった.自分のなけなしの手札にレバレッジをかける事だけ考えて,それはそれで良い考え方だと思うけれど,あまりにも非力だった.

あの時ってそんなに多動だったっけ,レポートを出し忘れるとか全然あった気がするけれど,自分の注意力が付いたり消えたりするのに一喜一憂していた.マルチタスクを抱えこむのに妙に得意げになって,3つぐらいまではいけるよねー,4つはちょっとなー,とか.

そうして結局,頭のワーキングメモリを常に3分割するような生き方はできないことがわかった.否が応でも全ての事象はないまぜになって,分割するのはワーキングメモリではなく自分の価値基準になって,方々で意図の混同した訳のわからないことを言い,コンタミネーションした言い訳を述べて,怒られる順に解決する.

戦略,ミクロとマクロ

目の前の壁を突破するためには、好奇心と執念のなすままに、狂気をもって壁を殴り続ける必要がある.一方で,その方策が隘路にはまり込まないためには,後ろでその自分を俯瞰して,この壁ってどれぐらい薄いのかな.とか,壊す必要あるのかな.とか,戦い方を考えるレイヤが必要である.そう言ってしまえばとかく簡単ではあるものの,この人格の分裂は多分相当に職人芸で,できない人とできない人とちょっとだけできる人がいる.できるなら多分やった方が良いんだろう,と思う.俯瞰の自分を切り出せると,その自分は壁を殴り続ける視野狭窄な自分の背中を押して肯定してくれる,感情優位の人間にとってはこれは結構幸せなことだ,と思う.